odd_hatchの読書ノート

エントリーは3000を超えているので、記事一覧よりもカテゴリー「INDEX」をご覧ください。2023/9/21

2011-05-22から1日間の記事一覧

佐々木俊郎「恐怖城」(春陽文庫) 1920年代後半にかかれた労働者階級視点の探偵小説。後半の作ほど閉塞感や絶望の度合いが強くなる。

日本探偵小説の最初期を作り、1933年(昭和8年)に32歳で没した作家。「新青年」にはあまり書かなかったし、戦後のアンソロジーに収録されることも少なかったので、知られざる作家だった。恐怖城 ・・・ 北海道の開拓地で牧場を経営する富豪。その娘紀久子は敬…