odd_hatchの読書ノート

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2011-05-23から1日間の記事一覧

木々高太郎「人生の阿呆」(創元推理文庫) プロレタリア文学の目と手法で青年の自立と起業の社会悪と探偵小説を盛り込もうとした意欲溢れる失敗作

著者は戦前に「探偵小説芸術論」を唱えて、甲賀三郎と論争。今となっては論争の様子を読むことは相当に困難だと思うが、江戸川乱歩のいくつかのエッセーに様子が書かれている。あるいは、「深夜の散歩」において中村真一郎が「探偵小説は短編を拡大したもの…