odd_hatchの読書ノート

エントリーは3000を超えているので、記事一覧よりもカテゴリー「INDEX」をご覧ください。2023/9/21

2011-08-01から1日間の記事一覧

中村禎里「日本のルイセンコ論争」(みすず書房) 1950年代にニセ学問が日本の科学者を席巻していた。党派的なイデオロギー談義で学問的な批判が抑圧された。

ソ連の「科学者」ルイセンコは1930年代にスターリンの知己を得て、国家的な遺伝学ならびに育種学の中心となり、彼の学説に基づく品種改良や農業生産がおこなわれた。彼の主張する遺伝学は、(1)獲得形質の遺伝、(2)細胞全体が遺伝体である、(3)進化…