odd_hatchの読書ノート

エントリーは3000を超えているので、記事一覧よりもカテゴリー「INDEX」をご覧ください。2023/9/21

2017-07-11から1日間の記事一覧

ホルヘ・ルイス・ボルヘス「汚辱の世界史」(岩波文庫) 断片であって、全体は判然としないとしても、そこにはすべてが書かれている、その断片でもってその小説世界のすべてはわかる。

ボルヘスについてはたくさんの研究本がでている(たとえば、持っているのに雑誌ユリイカ1989年3月号「ボルヘス」がある)ので、素人読者の自分がなにかを訳知り顔でなにごとかいうこともあるまい。 集英社文庫の「砂の本」には、「汚辱の世界史」ほかの短編…