odd_hatchの読書ノート

エントリーは3000を超えているので、記事一覧よりもカテゴリー「INDEX」をご覧ください。2023/9/21

2022-02-08から1日間の記事一覧

夏目漱石「二百十日・野分」(新潮文庫) 主人公の「文学は人生そのものである」は日本の文学者を苦しめ自己嫌悪に陥らせ、読者を呪縛し、社会への抵抗を書けなくした。

「草枕」の次に書かれた中編二つが収録されている。 二百十日 1906 ・・・ 東京住まいの圭さんと碌さんが連れ立って、阿蘇に上る。道中、二百十日の大雨にあってずぶぬれ。足を痛めたので登山はあきらめる。できごとはこれだけ。何が書かれているかというと…