odd_hatchの読書ノート

エントリーは3600を超えているので、記事一覧よりもカテゴリー「INDEX」をご覧ください。2026/7/3

存在の大いなる連鎖

エルンスト・ヘッケル「宇宙の謎(栗原古城訳)」(ネット復刻版)-1 単細胞生物モネラが科学と哲学を行き来し、ヘッケルは聖書に代わる普遍史を構想する。

毀誉褒貶の人エルンスト・ヘッケルの著作でもっとも売れた「宇宙の謎」を読む。これまでに、岡上梁・高橋正熊訳加藤弘之閲1906年と栗原古城訳1919年、内山賢次訳1929年の三種類が翻訳された。最初のは国会図書館デジタルコレクションでPDFが読める。今回はネ…

エルンスト・ヘッケル「宇宙の謎(栗原古城訳)」(ネット復刻版)-2 精神の進化と霊魂不滅を主張するヘッケルの科学は通常科学と通訳不可能。

2025/12/11 エルンスト・ヘッケル「宇宙の謎(栗原古城訳)」(ネット復刻版)-1 単細胞生物モネラが科学と哲学を行き来し、ヘッケルは聖書に代わる普遍史を構想する。 1902年の続き 「宇宙の謎」は1896-1899年、英訳は1900年にロンドンで出版、邦訳は1906年…

エルンスト・ヘッケル「宇宙の謎(栗原古城訳)」(ネット復刻版)-3 ヘッケルは人種差別主義者で優生思想家。彼の一元論同盟はナチスを生む温床になった。

2025/12/11 エルンスト・ヘッケル「宇宙の謎(栗原古城訳)」(ネット復刻版)-1 単細胞生物モネラが科学と哲学を行き来し、ヘッケルは聖書に代わる普遍史を構想する。 1902年2025/12/10 エルンスト・ヘッケル「宇宙の謎(栗原古城訳)」(ネット復刻版)-2 …

エルンスト・ヘッケル「宗教と科学を結ぶものとしての一元論」(19世紀堂書店) ヘッケルは当時の主流の考えだった「存在の大いなる連鎖」の唱道者。

2025年、アマゾンKINDLEに、エルンスト・ヘッケルの翻訳がたくさん出ているのを発見。「宇宙の謎」の新訳があるだけでなく、その前に行われた講演、図説の進化論などがあった。大正時代以前の古い訳か、ドイツ語でしか読めないと思っていたのが、一気に多数…

アーサー・O・ラヴジョイ「存在の大いなる連鎖」(KINDLE版)-1 西洋は2500年も完全で完璧で絶対な〈何か〉が世界を作ている意味と機構を考えてきた。

アーサー・O・ラヴジョイ「存在の大いなる連鎖」1936年のもとは1933年のウィリアム・ジェイムズ記念講演会での連続講演。それを1936年に出版した。邦訳は別にちくま学芸文庫からでているが、訳者(山形浩生氏)は不満足だったのでみずから全訳し(かつレジュ…

アーサー・O・ラヴジョイ「存在の大いなる連鎖」(KINDLE版)-2 「神の完全さは世界にあふれている」と「人間は神の叡智と精神を宿している」はトレードオフ。西洋人は自分に似たものを求めて宇宙人とUMAを探す。

2025/12/05 アーサー・O・ラヴジョイ「存在の大いなる連鎖」(KINDLE版)-1 西洋は2500年も完全で完璧で絶対な〈何か〉が世界を作ている意味と機構を考えてきた。 1936年の続き 「存在の大いなる連鎖」がいかにダメだったかは、ラヴジョイが懇切丁寧に解説し…

エルンスト・ヘッケル「生命の不可思議 上」(岩波文庫) プラスマなる実体が哲学と科学を統一するというトンデモ主張(今は「エクトプラズム」でオカルトにだけ名を残す)

エルンスト・ハインリッヒ・フィリップ・アウグスト・ヘッケル(Ernst Heinrich Philipp August Haeckel, 1834年2月16日 ポツダム - 1919年8月8日 イェーナ)は、ドイツの生物学者であり、哲学者である。生物学者としては海産の無脊椎動物の研究と図版作成で…

エルンスト・ヘッケル「生命の不可思議 下」(岩波文庫) プラスマの自発的自立的な意思が環境と自己を変化させる。本書は「ドグラ・マグラ」「エヴァ」の元ネタ。

2016/09/13 エルンスト・ヘッケル「生命の不可思議 上」(岩波文庫) 1904年 の続き。 ヘッケルが構想する生命の起源では、まず核のないプラスマ(原核細胞にちかいのかな)が生まれたとする。でそれが、生物の基本形で、生命現象の物質的基礎である。ミラー…