odd_hatchの読書ノート

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自炊PDFをAmazonKINDLEで読んでみた (6)KINDLEに取り込む、そして読む

KINDLEをPCに接続する。

KINDLEはこんな画面がでてくる。中身を読みたいならUSBを切断しろ、だってさ。

一方、PCのモニターではつぎのようなフォルダーが開く。

PDFファイルは「documents」フォルダにコピーする。

まあ、こんな具合だ。コピー完了はExplorerが知らせるが、充電完了は教えない。

KINDLEをPCの接続から外す。電源を入れると、トップ画面はこんな感じ。おお、「マイン」があるぜ。よく見えないけど、一番上。
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開くとこんな感じ。

比較のために、余白を削除していないファイルを開いたときの画面。ごめん、「楽しいムーミン一家」はもとから文字が大きいので、違いはわからないかな。イラストもこのくらいの再現であれば白黒モードのスキャンで充分だとおもう。
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さてKINDLEの感想。

メリット
・安い。1台15000円というのは、国産電子書籍リーダー(だからなんとかしてくれ、このネーミング)よりも安い。
・薄さ、軽さ、電池のもち。
・Amzon.comから通話料無料でダウンロード可能。英語書籍を読む人にはすばらしい。SonyDoCoMoと国内出版社がいろいろ折衝しても、ここまでのラインアップはできないだろうしねえ。そのうち、自炊PDFが地下ルートで出回って、だれも金を出してダウンロードしなくなるかもしれないよ。いいのかねえ。

微妙
・容量が実質3GB ・・・ ipadの32GBとか62GBとかと比較すると少ない。とはいえ、モノクロでスキャンすると一冊は15MB(350-400ページでだ)。KINDLEでは100-150冊入る。
 読み終えた本、記録のための残しておく本、いつか参照するための本も手元に起きたいならば、1000冊以上の容量は魅力的。でもそれだけのファイルを管理するフォルダをつくり、アクセスすることはあるのか?
 そう考えると、KINDLEで50冊も持ち歩けば充分とおもうようになってきた。
そのときは
・今読んでいる本 ・・・ 10冊
・3時間の暇つぶしになる本 ・・・ 10冊
・15分の暇つぶしになる本やマンガ ・・・ 30冊
というラインアップになるだろう。毎週1回はPCにアクセスできるだろうし、そのつど中身を更新しておけばいいんじゃね。

問題
電子ペーパーの暗さ ・・・ いずれ克服?
・画面サイズ ・・・ 7-10インチあれば、トリミング不要なのだが。いずれ10インチ版がでるだろうから、そこで乗換えかな。
・読了時の達成感の薄さ ・・・ 慣れればなくなるか? 「罪と罰」「白鯨」「赤と黒」「アンナ・カレーニナ」「死霊」「資本論(第1巻)」を読んだときの感激というのはよみがえるかなあ。あの厚いページを余さず目でスキャンしたというのが達成感になるのだが。
・記憶の薄さ ・・・ 慣れればなくなるか? あの書店で買ったこの本を半年持ち歩いて読みその染みが残っているとか、鼻毛を植えたとか、書き込みをしたとか、そういう身体的な記憶を電子書籍でもつことができるか?
・パラパラ読み ・・・ 書棚から取出し、適当にめくったページに啓示的な文章を見出すというあの魅惑的な経験はもうできないのか? それにあわせて原注、訳注などのページめくりができなくなる(まあ、いずれ電子書籍は、ワンタップで注や引用文献がポップアップで表示されるようになるのだろうけど)。

自分の年齢では生きているうちに紙の蔵書を完全に排除することはないだろう。慣れやデバイスの進化があっても、紙をめくる体験は魅惑的だし、早いから。死ぬまでは紙と電子書籍リーダーを併用すると思う。
自分より若い世代がどうするか、は分からない。

いくつかの未来を想像すると
電子書籍には絶版も品切れもなくなる。
・紙の書籍の流通、保管を請け負ってきた業者はかなりが駆逐されるだろう。
・古本屋の市場は縮小するだろう。
・書籍の企画、編集を行う仕事は「出版社」の外になるだろう。彼らのマージンというか報酬の計算や支払の方法は給与ではない別の契約に変わるだろう。
・初等、中等教育の現場では紙の書籍はなくならないだろう。
電子書籍リーダーおよびPCを持つ人と持たない人では、知的能力や知的トレーニングの機会に格差が生まれるだろう。
あたりかな。
100年後に俺は笑われているか、それとも先駆者とみなされるか、凡庸な意見の持ち主とみなされるか、どうなっていることやら。