odd_hatchの読書ノート

エントリーは3000を超えているので、記事一覧よりもカテゴリー「INDEX」をご覧ください。2023/9/21

2011-05-06から1日間の記事一覧

松山巌「乱歩と東京」(ちくま学芸文庫) 1920年代の乱歩作品を都市分析のツールにすると、東京の多面性が見えてくる。

探偵小説作家・江戸川乱歩登場。彼がその作品の大半を発表した1920年代は、東京の都市文化が成熟し、華開いた年代であった。大都市への予兆をはらんで刻々と変わる街の中で、人々はそれまで経験しなかった感覚を穫得していった。乱歩の視線を方法に、変…