2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧
カート・キャノンはニューヨーク・バウアリの街の私立探偵。トニと結婚して数か月目。トニがベッドの中でパーカーと一緒にいるのを見つけた。以来、カートは探偵の免許を取り上げられ、アルコール漬けになる。一日中飲んだくれている30歳の男にも、探偵を頼…
カート・キャノン「酔いどれ探偵街を行く」の連載が評判よかったので、読者は続きをよみたがったが、原作はもうない。そこで、原作者の許可を得て、都筑道夫が贋作を書くことになった。雑誌連載中は「カート・キャノン」を使い、単行本にするときは「クォー…
二日酔いで目を覚ました「きみ」は見知らぬ部屋で目を覚ます。きみにしては高額なホテルに泊まったのかと思ったら、部屋に入ってきた女はきみの妻であり、これから会社に出勤するのだといいだす。きみはよんどころない事情で神戸を逃げてきて、顔を隠して生…
探偵小説翻訳家の淡路瑛一(29歳)は、7年の片思いの塚本有紀子が殺されるのではないかと心配している。風邪をひいている有紀子を見舞いにいったときに、風邪薬を一包持ち出して、嫌な男に飲ませたら、毒が入っていて死んでしまったからだ。警察の担当刑事は…
2021/08/23 都筑道夫「猫の舌に釘をうて」(講談社文庫)-1 1961年の続き この小説は、都筑道夫の「猫の舌に釘をうて」の束見本(カバーなどのデザインのために作った本文白紙の本)に淡路瑛一が手書きで手記をかいたものとされる。手記の最後では、束見本が…
深夜の高速道路で、チンピラ三人組(小さん、大トラ、ブタ)と年長の一人(粟野)が事故にあった女性を見つける(こいつらの乗っている車がポンコツ・フォルックスワーゲンで、映画「殺人狂時代」に継承される)。そこに通りかかった男(桑山)が、その女性…
タイトルのことばをしゃべったバーテンに桔梗信治がなんのことと尋ねると、「聞かれても教えられないっていう意味です」と返事した。気に入った桔梗信治は何度もつかい、すっとぼけた田舎者の青年のトレードマークになる。 全13回の連作短編。主に都内を舞台…
2021/08/16 都筑道夫「なめくじに聞いてみろ」(扶桑社文庫)-1 1962年の続き 雑誌連載なので、毎月一話。おそらく事件の起きた月を雑誌の掲載月にあわせている。クリスマスや正月が出てくるのはそれが理由と推測。 第七章 ブルー・クリスマス:浜松→新宿→道…
紙幣印刷用の特別な紙が盗まれた。その報道を聞いたとき、近藤庸三はビジネスの種をみつけた。すなわち、贋造紙幣を作るには印刷用の版を作らなければならない。それができる名人は数人といないだろう。ならば先に名人を押さえれば、偽札つくりの儲けをピン…
「紙の罠」事件のあと、女房に逃げられ手元不如意な近藤は落語家に弟子入りして欣遊亭京好を名乗る。のらくらしているとき、土方が「悪意銀行」なるビジネスをしていると知る。そこに顧客が来て、愛知県巴川市の市長を暗殺してほしいと依頼してきた。近藤は…
新型コロナ感染者が一日一万人になろうかという時期なので、自分が感染することを考えて、手配できるものは事前に準備しておこう。 1.自宅療養の場合 toyokeizai.net www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp www.city.osaka.lg.jp www.pref.saitama.lg.jp 新…