odd_hatchの読書ノート

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柴谷篤弘

INDEX 柴谷篤弘

2013/01/22 柴谷篤弘「生物学の革命」(みすず書房) 2013/01/21 柴谷篤弘「反科学論」(みすず書房) 2013/01/18 柴谷篤弘「あなたにとって科学とは何か」(みすず書房) 2013/01/17 柴谷篤弘「日本人と生物学」(工作舎) 2013/01/16 柴谷篤弘「今西進化論…

柴谷篤弘「生物学の革命」(みすず書房)

雑誌「自然」や「科学」に連載された記事を元にして1960年晩冬に出版された。この本の衝撃の一端は荒俣宏「目玉と脳の大冒険」に記載されている。なにしろ、生物学の目的について大転換を図ろうという目論見があって、その転換の大きさというのは当時の学者に…

柴谷篤弘「反科学論」(みすず書房)

「生物学の革命」の10年後の「みすず」連載をまとめたもの。ベトナム戦争と大学闘争、公害と環境破壊と資源枯渇が背景になっていて、前著よりもさらにラディカルな問いかけになっている。 I. 序章 ・・・ この本の問題意識は2つ。ひとつは、大学闘争による「…

柴谷篤弘「あなたにとって科学とは何か」(みすず書房)

前著「反科学論」から3年後の1977年刊。前著の想定読者および問いかけ先は職業科学者であったが、こちらでは一般市民(というか非専門家)に対して科学を説明することを目的にしている。もちろん単純な啓蒙ではなくて、科学批判への実践的な参加の呼びかけを…

柴谷篤弘「日本人と生物学」(工作舎)

1980年の語りおろし。前著「あなたにとって科学とは何か」に対する批判があって、分子生物学からなぜ発生生物学に変えたのか、科学批判はどのようにあるのか、などを話すためのもの。 彼は1947年から核酸の研究を始めていて、西欧の分子生物学の興隆を実感で…

柴谷篤弘「今西進化論批判試論」(朝日出版社)

著者は今西進化論批判の本をいくつか書いているが、これがもっとも古くて、最も網羅的。取り上げているのは今西進化論だが、実のところはネオダーウィニズムの優れた紹介になっている。これを準備するにあたり「種の起源」の前の草稿をファクシミリ版で読み…

柴谷篤弘/藤岡喜愛「分子から精神へ」(朝日出版社)

自分は心理学のよい勉強家ではない。新書を10冊くらいと岸田秀や秋山さと子らの通俗解説書とフロイトの「精神分析入門」とラカンの一冊くらいなものだ。なので、藤岡喜愛がロールシャッハテストの話をしてもさっぱりわからない。あと柴谷によると、今西錦司が…

柴谷篤弘「私にとって科学とは何か」(朝日新聞社)

1982年刊行。この本の前には「反科学論」1972、「あなたにとって科学とは何か」1977、「日本人と生物学」1980、「今西進化論批判序説」1980がある。そこに書いたことが前提になっている事に注意。単独で読むことは可能だが、これらに目を通しておくほうがわ…

柴谷篤弘「バイオテクノロジー批判」(社会評論社)

1980年から83年にかけて雑誌に書いた文章やインタビュー、講演を収録している。科学批判の主題は別の本(「私にとって科学とは何か」朝日新聞社)の感想で触れたのでここでは書かない。 代わりに「バイオテクノロジー批判」について。とはいえ、当時の状況を…

柴谷篤弘「私にとって科学批判とは何か」(サイエンスハウス)

「私にとって科学とは何か」で発生生物学にターゲットを変えた著者。この本では科学批判、自己変革、社会変革をどのように実践するかを考える。あわせて、実践例を提示し、批判を仰ごうという意図の本。 第1部 批判の論理 私にとって「科学批判」とは何か …

柴谷篤弘「構造主義生物学原論」(朝日出版社)

初出は1985年。いみじくも「週刊本」シリーズの最終巻で、唯一のハードカバーである。 それはさておき、初出年にあるように「構造主義生物学」を名付けた邦書の最初である(と思う)。この時代には池田清彦は自説を発表していないので、柴谷との邂逅は後の話…

今西錦司/柴谷篤弘「進化論も進化する」(リブロポート)

この本は、1983年夏に、今西錦司と柴谷篤弘が「今西進化論」について談論した記録。米本の発案をリブロポートという出版社が企画して実現した。その背景になったのは、柴谷篤弘が「今西進化論批判試論」という本を出版していたから。もう少し背景を説明すると…

柴谷篤弘「構造主義生物学」(東京大学出版会)

2011年3月25日に柴谷篤弘死去(享年90歳)、2011年3月31日にいいだもも死去(享年85歳)。学生のときに二人の講演を企画したことがあり、中華料理屋の打ち上げで話を聞いたことがある。今日は予定を変更して追悼企画。 生物学を勉強するつもりで大学にはいっ…