2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧
視力が落ちて退役することになったボビー青年は牧師館に間借りしている。ゴルフをしていたらとんでもないミスショット。ボールを探しに行くと瀕死の男性が倒れている。いまわのきわに語ったのはタイトルの言葉。転落事故で一件落着したが、事件の話を周囲に…
奇妙な大金持ちのシャイタナ氏はポアロに「生きた犯罪コレクションをみせましょう」と、自宅の(コントラクト・)ブリッジのパーティに招待した。二組(一組4人)のチームで徹夜でブリッジを遊ぶ。シャイタナ氏はゲームに加わらないで、ブランデーをたしな…
原題「Murder in Mesopotamia」1936年はハヤカワ文庫で「メソポタミアの殺人」、新潮文庫で「メソポタミア殺人事件」、創元推理文庫で「殺人は癖になる」。創元推理文庫は中盤で事件を担当することになったポワロの口に出した言葉から。そのときには予想され…
15年振りの再読。楽しんだ。前回の感想は、アガサ・クリスティ「そして誰もいなくなった」(ハヤカワポケットミステリ) 8人の老若男女がインディアン島に招かれる。屋敷があり、執事とコックの夫妻がいる。合計10人が島にいる。最初のディナーのあと、な…
西洋各国の鉄道路線を連結してヨーロッパを横断できる長距離列車にしようという構想で作られたのが、オリエント急行。就業は1883年にさかのぼるというからとても古い。最盛期はこの小説の書かれた1930年代だそうで、カレーないしパリからイスタンブールまで…
原題「Death in the Clouds」は、創元推理文庫では「大空の死」、ハヤカワ文庫では「雲をつかむ死」、新潮文庫は「~~殺人事件」でまとめようとしたのかこのようなタイトル。cloudのダブルミーニングをどう汲むかがタイトルをつけるときのポイントになるが…
前回読んだとき(アガサ・クリスティ「三幕の悲劇」(創元推理文庫))、どうもよくわからない話だなあと思った。そこで、翻訳を変えて読むことにする。新潮文庫版を選ぶ。 だめだった。3分の2の直前の210ページあたりでギブアップ。サー・チャールズ(俳優…
歯医者に行くのは憂鬱だ(と自分は思わないのだが。最近の歯科治療では痛みを感じることは少ないよ)と、ポワロは年二回の検診を受ける。愛想よく話をした歯科医師は、翌日自殺しているのが見つかった。当時(1941年初出)のイギリスではピストルの個人所有…
トミーとタペンス物を読むのははこれが最初なので、過去の経歴や仕事はまるで知らない。スパイ・サスペンスは好みのジャンルではないので敬遠してきたが、ある評論家が全長編を読んでこれが最上等の傑作だといっているのを知ったので、入手した。 1940年。英…