中井英夫
作者曰く、1955年にこの構想が一気にまとまったにもかかわらず、なかなか書き進めず、第2章までのところで乱歩賞に応募したのが1962年(次席)。増補して現在の形(原稿用紙1200枚)で出版したのが1964年。評価は芳しくなったが、埴谷雄高の文で再評価開始…
2019/10/29 中井英夫「虚無への供物」(講談社文庫)-1 1964年の続き 第2章 ・・・ 氷沼家に40年も奉公していた爺やが「黒月の呪法」などと言い出したので(医師の藤木田老は分裂症(ママ:死語)の疑いありといっていた)、家族の同意で収容される。蒼司は…
2019/10/29 中井英夫「虚無への供物」(講談社文庫)-1 1964年2019/10/28 中井英夫「虚無への供物」(講談社文庫)-2 1964年の続き 第4章 ・・・ 藍司が息せき切って急いだのは、八田を詰問するためで、実のところ死んだはずの黄司とつながっていたのは八田…
2019/10/25 中井英夫「虚無への供物」(講談社文庫)-3 1964年の続き 「事件は終わった。しかし、なにか割り切れぬうそ寒い気持ちだけが残った@黒澤明「天国と地獄」予告編」という思いになるもうひとつの理由は、終章で真犯人が自白しているにもかかわらず…