odd_hatchの読書ノート

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音楽_演奏家

青柳いづみこ 「ピアニストが見たピアニスト」(中公文庫)

聴衆である自分は、ピアニストをステージか録音メディアでしか知らない。そうすると、ピアニストから見えてくるものはそのときどきの演奏とそこに込めたイメージ。では、ピアニストがどのような準備をし、どのような葛藤をへてステージや録音スタジオに来た…

カール・ベーム「回想のロンド」(白水ブックス)

カール・ベームは1894年オーストリアのグラーツに生まれた指揮者。この国には、1963、1975、1977、1980年に来て、ベルリン・ドイツ・オペラやウィーン・フィルと演奏し、いくつも名演を残した。CDやDVDで確認できる。自分は完全出遅れで、1980年の演奏をTVで…

ジャック・ティボー「ヴァイオリンは語る」(新潮社)

ジャック・ティボー(Jacques Thibaud, 1880年9月27日 - 1953年9月1日)はこの国の西洋音楽愛好家に愛された。クライスラー、フーベルマンが巨匠とすると、この人は洒脱なエスプリ。近代フランスの作品、それにカザルス、コルトーと組んだトリオによる三重奏…

シュテファン・シュトンポア「オットー・クレンペラー 指揮者の本懐」(春秋社)

生松敬三「二十世紀思想渉猟」(岩波現代文庫)ではジンメル経由で触れられる指揮者オットー・クレンペラーの証言をこちらで読む。 生涯を略述すると、1885年ドイツ生まれのユダヤ人オットー・クレンペラーは歌劇場の手伝いからキャリアを開始。マーラー、シ…

アルフレッド・コルトオ「ショパン」(新潮文庫)

アルフレッド・ドニ・コルトー(1877年9月26日〜1962年6月15日)の書いたショパンの論集。7つの小論がまとめられていて、それぞれがいつ書かれたものかは不明。コルトーは、ショパンの録音(前奏曲と練習曲の全曲が有名)を残している。戦前のショパン弾きの…

ムスチスラフ・ロストロポーヴィチ「ロシア・音楽・自由」(みすず書房)

ロストロポーヴィチとヴィシネフスカヤの夫妻のインタビュー。はっきりかいていないが、1978-81年にかけて行われた複数のインタビュ―のまとめと思う。1983年初出で、翻訳は1987年。これらの年は重要なので、あとで振り返る。 ロストロポーヴィチは1927年アゼ…

アルバート・E・カーン「パブロ・カザルス 喜びと悲しみ」(朝日新聞社)

神田にカザルス・ホールと呼ばれる演奏会場ができたほど人気のあるチェロ奏者。今はどれほどの人気になっているのかしら。この人は1877年(明治だと10年になるのかな)の生まれ。1970年にも存命で、プエルト・リコに住んでいるところに(孫ほどの年齢の女性と…

ホセ・マリア・コレドール「カザルスとの対話」(白水社)-2

一時期絶版だったけれども、新装版にかえて流通しているらしい。慶賀のいたり。感想をエントリーにしたことがあるけど、再読したので、もう一度感想をまとめておく。 ・フランコ政権樹立後、スペイン国境に近いプラドの村にカザルスは隠遁していた。そこにア…

エドウィン・フィッシャー「音楽を愛する友へ」(新潮文庫)

作者は1886年生まれのドイツのピアニスト。主要レパートリーは、ドイツの作曲家。戦中はドイツに在住し、フルトヴェングラーと共演している。1960年に死去。多くの録音が残っていて、下記のサイトでダウンロードできる。 クラシック音楽mp3無料ダウンロード …

ヴィルヘルム・フルトヴェングラー「音と言葉」(新潮文庫)

クラシック音楽を聴き始めたのが1979年5月。何も知らないままに聞き出し、半年後にはフルトヴェングラーの名を知っていた。その演奏を聴く機会はほとんどなかったが。そして突発的にこの文庫が発売された。さっそく読んでみたが、当時の学力では無理だった。…

山崎浩太郎「クライバーが讃え、ショルティが恐れた男 指揮者グッドオールの生涯」(洋泉社)

クラシックの世界にもヒエラルキーがある。大きな歌劇場やオーケストラの責任ある地位についていたり、メジャーレーベルのレコード会社から定期的にCDや映像を販売できるような人たちがヒエラルキーの最上位にいることになる。これらの人はメディアでよく…

諏訪内晶子「ヴァイオリンと翔る」(NHKライブラリ)

世界をステージに駈ける諏訪内晶子は3歳からヴァイオリンを始めた。18歳のとき、最年少でチャイコフスキー国際コンクールで優勝、さらなるヴァイオリンの音を求めて、ニューヨークへ留学。ジュリアード音楽院本科・修士課程卒業、コロンビア大学、国立ベ…

ピエール・ジャン・レミ「マリア・カラス」(みすず書房)

まだクラシック音楽に興味のなかった1977年にマリア・カラスが亡くなったというニュースを聞いた(没したのは9月16日とのこと)。その直後に、彼女の歌う映像が流され、そのカルメンのパフォーマンス(たぶんハンブルグコンサートにおける「ハバネラ」)に圧…

ホセ・マリア・コレドール「カザルスとの対話」(白水社)

カザルスというチェロの大家には面白い逸話がたくさんある。生まれたのはカタルニア地方の貧しい家。音楽に理解のある両親(特に母親)に支援されて、若いときから高名なチェリストについて研鑽する。そのときの練習の激しさというのはたいしたものだったら…

ケネス・S・ホイットン「フィッシャー=ディースカウ」(東京創元社)

ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウ(DFD)を実演で聞いたのは一度だけ。NHK定期公演に指揮者サバリッシュとともに現れ、ブラームス「ドイツ・レクイエム」を歌った。いつかその感想をエントリにアップするかもしれない。 若いときからの才人…