ロバート・ハインライン
少年ヒュウは友人らといっしょに入ってはいけないところにいき、手にしてはいけない本を見つけた。そこで彼らはミューティの襲撃にあい、命からがら逃げ帰る。老いた〈中尉〉がヒュウに目をかけ、彼を〈科学者〉にする教育を施した。長じたヒュウは再び入っ…
2015/10/06 ロバート・ハインライン「月は無慈悲な夜の女王」(ハヤカワ文庫)-1 物語は三部構成。第一部が独立運動の組織化から叛乱、独立宣言まで(アメリカ合衆国の建国300年に当たる2074年7月4日に宣言を出した)。第二部が世界連邦との交渉。第三部が世…
西暦2073年。人類は月の開発に成功していた。月では岩石に含まれる水を使って、小麦の栽培をして、世界連邦の下の国家に販売している。ただ、自治は認められていない。月は地球にある世界連邦の管理下にあり、流刑囚を送る場所で、つきで生まれたものはその…
2015/10/02 ロバート・ハインライン「異星の客」(創元推理文庫)-1 ヴァレンタイン・マイケル・スミスを通して語られる火星人的思考や火星的共産主義が多義的であることから、さまざまな誤解や誤読があるように思う。多くの誤解はこれを「精神世界」やスピ…
1962年作。wikiによると、もともとは80万語あったのを削って22万語にし、さらに短縮を要求されて17万語に圧縮したらしい。それでも翻訳は文庫版で780ページ弱。構成の緩いストーリーのうえ、冗長な会話や説明が延々と続く。結構へこたれそうになったが、どう…
1959年に刊行された短編集。1940年代初期のものと1950年代の短編が交互に並んでいる。 大当りの年 1952.3 ・・・ 街で突然ストリーキング(死語)を始めた女を見たのが始まりだった。統計学者はそのような突発的な事象が増えているのを見つけてグラフ化して…
1959年に刊行された短編集だが、書かれたのは1940年代。 ジョナサン・ホーグ氏の不愉快な職業 ・・・ 昼の記憶を持たない男が夫婦の私立探偵に自分が何をしているか調べてくれと依頼する。冒頭はアイリッシュのような犯罪小説。しかし、探偵の経験することは…
1953年初出の短編集。1940年代の短編が収録。 深淵 1948 ・・・ 月から地球を訪れた男。税関をぬけたところでさっそくスリに会う。ホテルに入ると服が消えている。財布も入れ替わっている。男は月から重要なマイクロフィルムを運ぶという危険な仕事をしてい…