odd_hatchの読書ノート

エントリーは3000を超えているので、記事一覧よりもカテゴリー「INDEX」をご覧ください。2023/9/21

ウンベルト・エーコ

ウンベルト・エーコ「前日島」(文芸春秋社) 西欧17世紀の思想と学芸を一冊に圧縮。ラストシーンは小説の誕生か自我の誕生を示唆する。

「薔薇の名前」で14世紀中欧の異端と修道院を描き、「フーコーの振り子」でテンプル十字団以来の西欧秘密結社の歴史を描いたエーコ、今度は17世紀を描くことになった。この直前には、コペルニクス、ガリレイの天文学革命が起きていて、デカルトとパスカルら…

ウンベルト・エーコ「薔薇の名前 下」(東京創元社)-3 十字軍によってビザンツ帝国からもたらされたアリストテレスに西欧中世知識人は熱中し、キリスト教教義を書き換えようとした。

2016/04/04 ウンベルト・エーコ「薔薇の名前 上」(東京創元社)-1 2016/04/05 ウンベルト・エーコ「薔薇の名前 上」(東京創元社)-2 2016/04/06 ウンベルト・エーコ「薔薇の名前 上」(東京創元社)-3 2016/04/07 ウンベルト・エーコ「薔薇の名前 下」(東…

ウンベルト・エーコ「薔薇の名前 下」(東京創元社)-2 中世修道院の文書館で起きた事件の関係者は書物に関係するものだけ。犯人捜しは秘匿された文書の行方探しである。だれもが本を読みたがる。

2016/04/04 ウンベルト・エーコ「薔薇の名前 上」(東京創元社)-1 2016/04/05 ウンベルト・エーコ「薔薇の名前 上」(東京創元社)-2 2016/04/06 ウンベルト・エーコ「薔薇の名前 上」(東京創元社)-3 2016/04/07 ウンベルト・エーコ「薔薇の名前 下」(東…

ウンベルト・エーコ「薔薇の名前 下」(東京創元社)-1 殺人事件と清貧論争は修道院内部の秩序を揺さぶり、院長の権力と権威を失墜させ、疎外されたグループによる権力闘争を引き起こす。

2016/04/04 ウンベルト・エーコ「薔薇の名前 上」(東京創元社)-1 2016/04/05 ウンベルト・エーコ「薔薇の名前 上」(東京創元社)-2 2016/04/06 ウンベルト・エーコ「薔薇の名前 上」(東京創元社)-3 の続き。 表層の物語は探偵小説の枠組みを借りている…

ウンベルト・エーコ「薔薇の名前 上」(東京創元社)-3 教会が貧困と格差と差別を放置するので、不満な平信徒は特権をなくす運動を起こし、教会はそれを「異端」として弾圧する。

2016/04/04 ウンベルト・エーコ「薔薇の名前 上」(東京創元社)-1 2016/04/05 ウンベルト・エーコ「薔薇の名前 上」(東京創元社)-2 の続き。 聖職者と知識人は文化的に統合し、各地を移動する権利を得ていたが、ほとんどすべての農民は移動の自由がなく、…

ウンベルト・エーコ「薔薇の名前 上」(東京創元社)-2 西洋中世ではラテン語という共通言語が聖職者と知識人を文化的に統合していた。

2016/04/04 ウンベルト・エーコ「薔薇の名前 上」(東京創元社)-1 の続き。 この時代には文化的な統合が聖職者と知識人において果たされていた。その象徴がこの修道院で、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、北アフリカなど出世地と母語を異にする修道…

ウンベルト・エーコ「薔薇の名前 上」(東京創元社)-1 13-14世紀のキリスト教宗教改革運動は教権と俗権の確執を産む。

ヨーロッパ中世のことを書いているので、事前に、 鯖田豊之「世界の歴史09 ヨーロッパ中世」(河出文庫)の以下のエントリーを読んでください。 2016/03/29 鯖田豊之「世界の歴史09 ヨーロッパ中世」(河出文庫)-1 2016/03/30 鯖田豊之「世界の歴史09 ヨー…

ウンベルト・エーコ「フーコーの振り子 下」(文芸春秋社) 社会で暴力が吹き荒れているとき、何もしないでおしゃべりしていると粛清の対象になるぜ。

こちらでは「現在」の話を書こう。主要登場人物は、語り手である「私」=カゾボン。1943年生まれ?の大学紛争当事者。とはいえ若者の直接行動には懐疑的で、政治にも斜に構えたところのあるニヒリスト(というか優柔不断だが、知的優位に立とうとする臆病も…

ウンベルト・エーコ「フーコーの振り子 上」(文芸春秋社) 学者が本気出して陰謀論とオカルトで遊べば、そこらのトンデモを凌駕する偽史をつくれるんだぜ。

ベルボが消えた。フロッピーディスクを残して。カゾボンがピラデという店で、ベルボと知り合ったのは 学生時代。カゾボンはテンプル騎士団について研究する学生、ベルボはガラモン社という出版社で働いて いた。ガラモン社にアルデンティ大佐という怪しげな…