odd_hatchの読書ノート

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現代戦争

広田和子「証言記録 従軍慰安婦・看護婦」(新人物文庫)

文庫になったのは2009年だが、もとは1975年の出版。インタビューや聞き取りは1970年ころから開始されている。1945年敗戦から25年たったころ(同時に大阪万博終了を境に、テレビのドラマやアニメ、エンタメ小説から戦争記憶が描かれなくなったころ)から行わ…

大沼保昭「「慰安婦」問題とは何だったのか」(中公新書)

第1-2章にあるように、1990年代に「慰安婦」問題が起きてから解決に向けた取り組みを総括。成功と失敗の政府と市民の運動の記録。 第1章 「慰安婦」問題の衝撃 ・・・ 1991年に韓国女性が名乗り出て、事実が確認された。1994年の村山内閣のときに被害補償の…

早坂隆「世界の紛争地ジョーク集」(中公新書)

海外にでかけてパーティや居酒屋によるごとに、人々のジョークや小話、アネクドートを採集する博物学者に開高健がいた。「オーパ」や「もっと遠く」「もっと広く」の旅行で集めたジョークや小話は「食卓は笑う」(新潮社) にまとめられている。ほかのエッセ…

石川文洋「戦場カメラマン」(朝日文庫)-1

著者は沖縄生まれ、東京育ち。沖縄戦の前に疎開していたので、戦禍に会うことはなかったが、親類縁者に多数の死者がでた。そのことを知る祖母がときおり登場し、当時を述懐する。その言葉が、以下のヴェトナム戦争とそれ以降の戦場の被災者、被害者に重ねら…

米国技術評価局「米ソ核戦争が起こったら」(岩波現代選書)

1980年代の初頭には、東西国家間の核戦争が起こるかもしれないという危機感があった。1975年にベトナム戦争が終了したこと、1973年の第一次石油危機を西側諸国がどうにか乗り越えたことなど、1970年代はデタントの進んだ時期だった。それが1980年代になると…

ポール・ポースト「戦争の経済学」(バジリコ)

「憲法9条改正?自衛隊を正規軍に?でもその前に一度、冷静になって考えてみよう。戦争は経済的にみてペイするものなのか?ミクロ・マクロの初歩的な経済理論を使って、現実に起きた戦争―第一次世界大戦から、ベトナム戦争、湾岸戦争、イラク戦争まで―の収支を…

ジョン・サマヴィル「人類危機の十三日間」(岩波新書)

「ジョン・サマヴィル教授の戯曲『危機』The Crisis の訳である。主題は一見してわかるように、一九六二年のいわゆるキューバ危機を扱った半ドキュメンタリー・ドラマ。キューバ危機とは、一九六二年十月に突発した、文字通り世界が全面核戦争、一触即発の危…