odd_hatchの読書ノート

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映画

ヒッチコック/トリュフォー「映画術」(晶文社)

トリュフォーは監督になるまえに映画雑誌の編集長をしたり映画評論を書いたりしていた。そのときからヒッチコックのファンで、何度もインタビューしていた。監督の名声が高まってから、ヒッチコックに長時間インタビューを申し込み、ヒッチコックが受諾した…

エイゼンシュタイン「映画の弁証法」(角川文庫)

閉じる 編集 はてな記法 プレビュー エイゼンシュタイン「映画の弁証法」(角川文庫) 見出し ▾ 箇条書き 番号付きリスト リンク 続きを読む 引用 目次 脚注 ▾ 太字 斜体 打消 アンダーライン 文字の大きさ 文字色 【今週のお題】読書の秋[PR] 独自ドメイン…

蓮實重彦/武満徹「シネマの快楽」(河出文庫)

1980年代(83-86年)に雑誌「海」やシネ・ヴィアンのパンフレットに載せた二人の対談。何しろ年間150-300本の映画を見ることを数十年続けた二人なので、傾聴するばかり。映像と音の誘惑 ・・・ 映画に関係する人が映画をみない、映画人が昔の映画(とその関…

佐藤忠男「ヌーベルバーグ以後」(中公新書)

この本の記載にそって簡単に映画史をおさらいすると、なんといっても映画の「本場」はアメリカ・ハリウッド。ここの全盛期は1930-40年代。で、戦後にその他の国の映画が相互に交換、上映されると、ハリウッドとは違った映画に衝撃を受ける人がでた。1940年代…

山田宏一「美女と犯罪」(ハヤカワ文庫)

以前ベラ・バラージュを読んだときには、彼が注目したほどクロースアップの重要性を認めなかったけど、アクションでもラブロマンスでもコメディでもサスペンスでも、不意に現れる(しかし制作側には計算づくの)クロースアップに見とれることを思い出した。…

「円谷英二の映像世界」(実業之日本社)

1983年初版。自分は、テレビ番組のウルトラマンほかのシリーズはリアルタイムでみたのだが、東宝特撮映画は乗り遅れた。なので、ほかのサイトなどを参考にこの時代の背景をまとめてみる。 ゴジラシリーズは1975年の「メカゴジラの逆襲」で制作が中止された。…

吉村公三郎「映像の演出」(岩波新書)

吉村 公三郎(1911年9月9日 - 2000年11月7日)は昭和の初期に映画畑に入り、島津保次郎の助監督としてキャリアを積んで、23歳で監督デビュー。戦争になると徴兵されて、南方戦線に送られる。幸い、兵士ではなく情報部の後方勤務だった。慰問や映画の仕事を…

依田義賢「溝口健二の人と芸術」(現代教養文庫)

溝口健二を紹介すると、1898年生まれ。1920年(大正9年)に日活向島撮影所に入社。24歳にして映画監督デビュー。当時は無声映画。のちに松竹や大映に移った。死去の直前には大映の取締役に就任。ずっと継続して映画監督を続ける。代表作は「滝の白糸」「浪華…

佐藤忠男「黒澤明の世界」(朝日文庫)

1969年の初出。そのあとに制作された映画の論評を加えて、1986年に文庫化。黒沢監督はその後も映画の製作をつづけたので、「夢」「八月の狂詩曲」「まあだだよ」には触れていない。1990年以降の製作作品は、「黒澤明作品解題」(岩波現代文庫)で言及してい…

小林信彦「日本の喜劇人」(新潮文庫)

自分の持っているCDに川上音二郎一座の録音がある。これは、パリに巡業に出た川上一座の演目を高座のあいまをみて収録したもの。録音された年はなんと1900年。なにしろ明治の終わりの日本人が喋り、歌うのが聞けるという点で貴重きわまりない(SPはミント状…

竹中労「鞍馬天狗のおじさんは」(白川書院)

この本によると、戦前の日活には坂東妻三郎、片岡千恵蔵、月形龍之介、そして嵐寛寿郎の4人がいて、それぞれが主役を張っていた。年に一度くらいは共演作が作られて、それはとても人気があったという。とても遅ればせながら、自分も彼ら主演の映画を見るよう…

淀川長治「自伝 上・下」(中公文庫)

自分はこの人の映画解説を子供のころからTVで見てきたので、彼の口調や笑顔はよく知っている。彼が語ると、出来の悪い映画にも面白そうに思える。映画そのものの悪口を言わないとか、上映する映画のかわりに俳優やカメラマンのことをかたるとか、、なるほど…

Olympia 1936 Berlin(「民族の祭典」「美の祭典」)を見る

薬を飲み忘れたら、やる気がなくなったし、今年はオリンピックがないのを思いだしたので、1936年ベルリン大会のドキュメンタリーを見る。www.youtube.com見ものは総統閣下のお姿であって、民族の祭典では0:16:18 選手入場にこたえる 0:19:17 開会宣言 1:34:1…

都築政昭「黒澤明と「七人の侍」(朝日文庫)

黒澤明の代表作であり、ルーカス、スピルバーグら後世の映画人に多大な影響を与えた「七人の侍」。撮影日数148日、予算の5倍の費用を投じた大作の製作過程には、いかなるドラマがあったのか。豊富な資料をもとに、日本映画界の至宝ともいうべき作品の誕生を…

猪俣勝人「日本映画名作全史 現代編」(現代教養文庫)

作者は1911年生まれで、戦前の日活だったか東映だったかにシナリオライターとして入社。戦前の邦画黄金時代を経験し、戦後はフリーのシナリオライターとして活躍した人。定年直前ころからは日本大学映画学科でシナリオ作法の講義を行っていた。そういう経歴…

山田和夫「戦艦ポチョムキン」(国民文庫)

著者は1959年の日本上演を実現した有志のひとり。この映画への思い入れが深く、詳しい調査をしている。 著書は3部構成。 1.「戦艦ポチョムキン」への道 ・・・ 1898年生まれのエイゼンシュテインが映画を作製するまでを描写。あげられるのは、父との確執(…

ベラ・バラージュ「視覚的人間」(岩波文庫)

映画ができて20年目あたりの1925年に書かれた映画論。 一九世紀末に発明された映画カメラは瞬く間に無声映画を創り出した.本書はその無声映画が絶頂への登路にさしかかった時に,クローズアップ,モンタージュを中心にして理論的・体系的に整備した古典的名…

廣澤栄「日本映画の時代」(岩波現代文庫)

1980年を過ぎてから日本映画はダメになったといわれ続けてきたが、どうもそうではなくなってきたらしい。相変わらず文芸ものといわれる分野に見るものはなくても、もっとマイナーな分野ではずいぶん面白く、かつ海外の興行収入のあがるものが出てきた。その…