odd_hatchの読書ノート

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木下順二

木下順二「木下順二戯曲選 I」(岩波文庫)

「風浪」は明治8年から10年にかけての熊本が舞台。大政奉還後、廃藩置県、廃刀令、四民平等などの西洋化政策が上からの浸透で進められているころ。下級武士は殿様との関係が切れ、行く末が定まっていなかった。直前に地租改正もあり百姓は困窮状態。熊本県で…

木下順二「木下順二戯曲選 II」(岩波文庫)

1950年代に書かれた作品が主に収録。 彦市ばなし ・・・ 熊本弁で書かれている。怠け者の彦一が天狗の隠れ蓑を騙し取ろうとし、一方殿様から河童つりと称して鯨の肉を奪い取ろうとする。その結末は・・・ せいぜい20分くらい。のちに狂言の演目として定着し…

木下順二「木下順二戯曲選 III」(岩波文庫)

オットーと呼ばれる日本人 ・・・ 1930年代の上海。ドイツのナチスに席を置くジョンソンと呼ばれるドイツ人を首魁を中心にしたアメリカ人、中国人、日本人たちの国際共産主義スパイ活動。その一員である「男(とだけ呼ばれるので「オットー」)」が主人公。…

木下順二「木下順二戯曲選 IV」(岩波文庫)

子午線の祀り ・・・ 平家物語から取った戯曲(この人は「平家物語」の解説本を書いている。「古典を読む 平家物語」岩波現代文庫)。主人公は平知盛と源義経。前者は貴族の息子で粗暴な武者だったのが、木曽義仲に京をおわれてからリーダーに変身した人。天皇…