odd_hatchの読書ノート

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ヴァン・ダイン

ヴァン・ダイン INDEX

2017/05/01 ヴァン・ダイン「ベンスン殺人事件」(創元推理文庫) 1926年 2017/04/28 ヴァン・ダイン「カナリア殺人事件」(創元推理文庫) 1927年 2017/04/27 ヴァン・ダイン「グリーン家殺人事件」(創元推理文庫) 1928年 2011/03/06 ヴァン・ダイン「僧…

ヴァン・ダイン「ベンスン殺人事件」(創元推理文庫)

株の仲買人で道楽者のアルヴィン・ベンスンが自室で射殺された。ソファでくつろいでいるところを正面から。道楽者で金に汚い被害者は人に恨まれていた。とくに、愛人にしている歌手(メトロポリタンオペラで歌った後独立)とそのフィアンセの大尉、道楽仲間…

ヴァン・ダイン「カナリア殺人事件」(創元推理文庫)

アメリカの戦前バブル全盛期である1927年のベストセラー。のちの探偵小説に多大な影響を与えた作品。 ニューヨーク・ブロードウェイ(って1927年にあったのかな)の名花マーガレット・オデール(通称カナリア)が自室で殺されていた。その夜には数名の出入り…

ヴァン・ダイン「グリーン家殺人事件」(創元推理文庫)

大量生産・大量消費、メディア革命、家庭電化推進、モータリゼーション革命など現代化が進んでいる1920年代のニューヨーク。そこに前世紀からの古めかしい館がある。20年前に死んだ当主の遺言で、遺族は25年間その館に住まないと莫大な遺産の相続権を放棄し…

ヴァン・ダイン「僧正殺人事件」(創元推理文庫)-1

ニューヨークの高級住宅街にある世界的な理論物理学者ディラード教授邸と「数学の天才」ドラッカーの家が並ぶ敷地で若者が殺されていた。アーチェリーの矢で射ころされた青年は本名からつけられたあだ名が「クック・ロビン」。彼のライバルは雀でもあるスパ…

ヴァン・ダイン「僧正殺人事件」(創元推理文庫)-2 とヴァン・ダインの二十則「探偵小説を書くときの二十則」について

2017/04/26 ヴァン・ダイン「僧正殺人事件」(創元推理文庫)-1 1929年の続き。 ヴァン=ダインの「カナリア殺人事件」「グリーン家殺人事件」「僧正殺人事件」を読みながら、探偵小説は二つの物語が同時進行するのだなあ、というのを思った。すなわち、死体…

ヴァン・ダイン「カブト虫殺人事件」(創元推理文庫)

ヴァン・ダインはエジプト美術の専門家だったのかしら。ファイロ・ヴァンスにさかんに蘊蓄を語らせているうえ、エジプトの古文書の翻訳もさせている(「グリーン家」「僧正」の事件で中断したらしい)。では、その蘊蓄が事件にどうかかわっているか、という…

ヴァン・ダイン「ケンネル殺人事件」(創元推理文庫)-2

前回の感想(ヴァン・ダイン「ケンネル殺人事件」創元推理文庫)では、サマリーがなかったので、10年以上たってから再読した。作者は満足のいく探偵小説は半ダースしかつくれないといっていて、これがその6作目。時代(1932年初出)を考慮しての評価では及…

ヴァン・ダイン「グレイシー・アレン殺人事件」(創元推理文庫)

ヴァン・ダインの探偵小説は評判をとってすぐに映画化された。でも、犯人当ての映画はあまり当たらなかったようだ。小説を忠実に再現しようとすると、室内の尋問か会議ばかりでシーンの変化が少なく、アクションがない。配役を見れば(役者の顔を見れば)犯…

ヴァン・ダイン「僧正殺人事件」(講談社文庫)

この文庫はもう新刊書店の店頭には並んでいない講談社文庫版(一時期は創元推理、講談社、角川、旺文社などいくつもの訳がでていたのだった)。訳者は平井呈一。荒俣宏のお師匠さんであり、彼の文章で往時の姿をしのぶことができる。それによると、江戸の戯…

ヴァン・ダイン「ケンネル殺人事件」(創元推理文庫)

巨匠会心の第6作! 世界推理文壇の寵児となった作者が、〈コスモポリタン〉誌のたび重なる要請に応えて連載した本書は、果然ヴァン・ダイン・ファンの期待にたがわぬ傑作となった。古代中国陶器と犬についてのペダントリーに彩られた殺人事件は、それらの要…