odd_hatchの読書ノート

エントリーは3000を超えているので、記事一覧よりもカテゴリー「INDEX」をご覧ください。2023/9/21

2014-05-08から1日間の記事一覧

黒井千次「永遠なる子供 エゴン・シーレ」(河出書房新社) シーレの作風の変化は、彼の自意識が中二病のような子供の独我論から、大人になって他者がいる世界を発見したという青年男性の成長心理で説明できる。

「1918年にウィーンで28歳の生を閉じたシーレの絵が現代人をひきつけてやまない秘密はなにか。天才画家の短い生涯をたどり、秘められた精神と感覚のドラマを追究する画期的労作。」 初版は1984年。たしかにこのあと数年間、バブルが終わるまでの間、エゴン・…