odd_hatchの読書ノート

エントリーは3000を超えているので、記事一覧よりもカテゴリー「INDEX」をご覧ください。2023/9/21

2018-01-11から1日間の記事一覧

エドワード・アタイヤ「細い線」(ハヤカワ文庫) 殺人の発覚を恐れるイギリス男の焦燥。どうするかを決めるのはカントとソクラテス。

その夕方、ピーターは憔悴しきっていた。妻の眼をかいくぐって、不倫を楽しんでいた相手を絞殺してしまったのだ。疲れてはいるのに、心は無感動で無関心。呆然としているのみ。パブで強い酒を飲もうとしていると、殺した相手の夫ウォルター(四半世紀来の友…