odd_hatchの読書ノート

エントリーは3000を超えているので、記事一覧よりもカテゴリー「INDEX」をご覧ください。2023/9/21

イギリス幻想文学

オラフ・ステープルドン「オッドジョン」(ハヤカワ文庫)

「歩くことも這うこともできない発育不全の赤ん坊が、実は五歳だった。彼の名はオッド・ジョン・・・だが、その子供は高等幾何学を解し、一般相対性理論を論じる恐るべき神童であり、テレパシー、催眠術などのさまざまな超能力を持つミュータントだったのだ…

H・G・ウェルズ「モロー博士の島」(創元推理文庫) 進みすぎた科学は人間を先祖帰りさせ、野蛮化させる。

持っている本には、1995年ころ公開の映画「DNA」のカバーがついていた。1950年代の古い映画の存在は知っていたのだが (間違っていた、映画化されたのは *映画『獣人島』(1933年/アール・C・ケントン監督) *映画『ドクター・モローの島』(1977…

ホーレス・ウォルポール「オトラントの城」(国書刊行会) 古城、不幸な美少女、生き別れた美青年、幽霊。ゴシックロマンスの開始を告げる大傑作。

1764年にイギリスの貴族ホーレス・ウォルポールが書いたロマンス。後に隆盛となるゴシック・ロマンスの祖形。 16世紀イタリアの古城、オトラントが舞台。オトラント公マンフレッドは息子コンラッド(15歳)と美少女イザベラとの婚礼を用意していた。宴が開…