odd_hatchの読書ノート

エントリーは3000を超えているので、記事一覧よりもカテゴリー「INDEX」をご覧ください。2023/9/21

ドイツ文学

ドイツ民衆本の世界6「トリストラントとイザルデ」(国書刊行会) 中世の文学としては、聖杯伝説と並ぶ最高傑作。ワーグナーの楽劇とは細部が異なる。

「偶然の悪戯から媚薬を飲んでしまった若きトリストラントとイザルデは、道ならぬ恋に陥り、あらゆる制約を超越して、日夜愛の饗宴に酔いしれる。ケルト起源の伝承がフランスを経てドイツ語に移され、ワーグナーのオペラでも知られるこの物語は、中世キリス…

ドイツ民衆本の世界」(国書刊行会) 14世紀に活版印刷が発明されてから、上流階級のとくに女性が読書を嗜み、出版事業が成立するようになった。

馴染みの古本屋にいったところ、この全集がおいてあったので、即座に購入。きちんとした記録を取らない時期の読書なので、内容紹介は簡単でごめんなさい。 民衆本を非常に簡単に説明すると、14世紀に活版印刷が発明されて、最初は聖書や教義文書が作られてい…

ミヒャエル・エンデ「オリーブの森で語りあう」(岩波書店) 1982年春、南イタリアに小説家・政治家・演劇人が集まって、ファンタジー、文化、政治を語り合う。

1982年春、南イタリアにあるエンデの別荘に3人が集まる。小説家エンデ、政治家エプラー、演劇人テヒル。彼ら3人は2日に渡って語りあう。主題はファンタジー、文化、政治(隠れテーマで経済)。自分の感想を交えながらまとめてみよう。参加者はそれぞれ発言し…

ヘルマン・ヘッセ「世界文学をどう読むか」(新潮文庫) 19世紀ドイツの教養主義が必読とした世界文学リスト。

古本屋で入手。高校生のときに読んだ。読み始めたばかりの文学世界を一覧できるような本を探していたから。世界文学ではこの本に、モームの「読書案内」(岩波新書)を読んだけど、参考にはならなかったな。上下2冊であるのがあたりまえの大作ばかりで歯が立…