odd_hatchの読書ノート

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須田泰成「モンティ・パイソン大全」(洋泉社)

 1975年あたりから親の目を盗んで、深夜にテレビを見ていた。それは「11PM」とか「独占!男の時間」とか、つまりはヌードを見るためだった。裸が出ていない時にはチャンネルを回して(リモコンのないころ)、裏番組を探す。そのときに「モンティ・パイソン」を発見した。「モンティ・パイソン」だけは番組内容が面白くて、翌日のバレーボール部の練習を気にしながら、深夜にボリュームを絞ってTVをみていたのだった。
 その後、この番組を見ることはかなわなかった。レンタルビデオ店で見かけなかったからだ。「シークレット・ポリスマン・ショー」と第1作映画だけは見ることができた。そしてモンティ・パイソンのことは忘れてしまった。
 1999年、この本の出版とあわせるように全編がビデオ化される。毎月4〜5本購入して全巻集めた後に、DVDが発売される。愚かしいことに、すっかり熱中していたためにそちらも購入した。なにしろ帰宅したら(遅い時間であろうと)、必ずどれか一本を見ていたくらいだから。1999年から2000年にかけてのころと記憶しているが、このころは会社が店頭公開を目指していて、年間の休みは50日もなかっただろうなあ。連日10時まで仕事をしていたのだった。一人暮らしの部屋で心をクールダウンさせるのに、こういうギャグはうってつけだった。(その後に、日本語吹き替え版もでて古本屋で購入、ホント、ファンはつらいよ。ちょっと文句をつけると、シリーズ3に第1次大戦の戦地で一人犠牲を決めようというスケッチがある。両手を失った牧師クリーズがしだいにこわれていく。医師に拘禁されて救急車に乗るまでに「蝶々がこわくてストリップがみれるか(っ`Д´)っ」と啖呵を切るのに爆笑したんだ。ここの吹き替えがない!! もちろんこのセリフは、ストリッパーが最後に身に着けているのを「バタフライ」と呼ぶから。まあ、「バタフライ」は飾りのついたTバックのヒモパンと思いなせえ。)
 なにかにハマるとそれに関連する本を偶然見つけるというのは、かつてからよくあることで、この本はたしかCDショップのDVD売り場で見つけたはずだ。中身はモンティ・パイソン前史に、全番組の各スケッチ紹介、モンティ・パイソンのその後。日本語訳はあるのかどうかは知らないが、スケッチのスクリプト採録した本がイギリスでは売られているそうだ。彼らが舞台でスケッチを上演した時、全然受けないとショックを受けたが、スタッフが言うには観客がパイソンズと一緒にセリフを口ずさんでいるからだって。まあ自分も「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」のセリフの大半を暗記したことがあるけど、同じような情熱の持ち主は古今東西どこにもいるわけね、ちょっと安心。モンティ・パイソンのスケッチには時事ネタが多いし、イギリスの習慣、風習、民俗などを前提にしたギャグが多い。そのころの社会事情を少しは記憶しているとはいえ、イギリスから見たそれはわからないからこの本は重宝した。ま、多くの人からすると、細かすぎる・興ざめなどであるらしい。