odd_hatchの読書ノート

エントリーは3000を超えているので、記事一覧よりもカテゴリー「INDEX」をご覧ください。2023/9/21

伊藤公雄「ジェンダーの社会学〔新訂〕」(放送大学教材)-1 「社会的に作られた性別」であるジェンダーの刷り込みは個人の生きにくさになり、差別や貧困などの原因になる。

 自分が感じる生きにくさは、不安定で暴力的な社会に理由はあるが、同時に「男らしく」を深く内面化している自分自身にあるのではないか。そういう問いが老年になって生まれたので、勉強する。まず「ジェンダー」を理解することから。
 ジェンダーは「社会的に作られた性別」で、生物学的性差とは異なる性別とされる。これは社会や家庭の影響を受けて形成され変わりにくい。それは差別や排除の理由になったり、社会進出の疎外になったり、歴史文学などの学術分野での思い込みや偏見の原因になっている。


1.ジェンダー社会学の視点 ・・・ 社会学は個人から社会を見たり、社会を個人を超えた存在を見たり、相互作用の網の目とみたりする。自由と平等の原理はエゴイズムや欲望の無規制状態とバッティングする。どのような社会が良いかを社会学から考える。

2.生物学的性差(セックス)とジェンダー ・・・ 性器、性染色体、性ホルモン、性自認性的指向性、性表現で多様で、オス・メスの二分類にはおさまらない。しかしこの二分類が強固なので、差別や偏見の口実に生物学的性差が利用される。

3.文化の中のジェンダー ・・・ 文化によって男女の役割は異なる。文化人類学などの研究成果。

4.歴史の中のジェンダー ・・・ 歴史によって男女の役割は異なる。しかし資本主義と近代化は生産工場のために、男女の役割を変えた。再生産とリタイアしたもののケアを女性に押し付け、子供を教育制度に組み込んだ。近代化と資本制生産によってたとえば母性愛、ファッションの差異などが生まれた。世界像が変わり個人が孤立化してアイデンティティを自己証明することになり、男女の役割が内面化され固定化していった。
上野千鶴子「家父長制と資本制」(岩波現代文庫

5.性差別とジェンダー ・・・ 性差別を告発するようになったのはフランス革命のころ(人権宣言などを作ったが、そこにある「人間」は資産持ちの男性だけという批判がある)。以後、立場と要求の異なるフェミニズムがいろいろあった。
エンゲルスは男女のジェンダーや社会の役割に言及した早い人。
2022/06/17 フリードリヒ・エンゲルス「イギリスにおける労働階級の状態」(山形浩生訳)-1 1845年
2022/06/16 フリードリヒ・エンゲルス「イギリスにおける労働階級の状態」(山形浩生訳)-2 1845年
2016/03/24 フリードリヒ・エンゲルス「家族・私有財産・国家の起源」(岩波文庫)

6.性暴力とジェンダー ・・・ 性暴力の例は、レイプ、強制わいせつ、DV、セクハラ、強制労働や売買春などの人身売買。これらの概念は最近だが、新しい言葉ができたことで気づきになる。性暴力の特長は、顕在化しにくい、被害者が責められる、暴力に慣らされる/加害者が慣れるなど。これは男性問題。男性の、1.優越、所有、権力の欲望。2.女性依存(威張りながら甘える)が主な原因。加害者教育と予防プログラムが大事。

7.「女らしさ」という課題 ・・・ 女性であることは「保護される」「甘えられる」という特権があるようにみえるが、それは一人前に扱われず評価が低いことの裏返し。その意識は、1.乳児幼児の大人の扱い、2.メディアによる刷り込みによって、ジェンダーが作られ、再生産される。大人は性別不明の幼児を見た時、性別を知りたがりジェンダーに固定的な対応をするとのこと。(それは自分が幼児にうけた時の対応を反復しているのだ。)

8.「男らしさ」のゆくえ ・・・ 生徒へのいじめによる自殺、過労死は圧倒的に男性が多い。定年後の男は夫婦関係を維持できないことが多く、離婚後自立できない。それは男性も「男かくあるべし」「男は仕事」というジェンダーに捕らわれているため。近年は男性(解放)運動も起きている。ただし女性差別無視や家庭の権力保持という批判を受けている。

 

 以上は原論と個人に関する話題。これを読むと、たいていの性差別や女性問題は男性の問題。「女性問題」と書くと被害者に原因や理由があるかのように思い込んでしまうが、実際は加害する側の問題なのだ。だから男性がジェンダーの思い込みから解放されて、「新しい人間(ニーチェとかドストエフスキーとかの言う意味で)」にならないといけない。
(なお、女性問題にしか関心を持たない男性フェミニズムもあるとのことなので、注意しないといけないなあ。また男性が「新しい人間」になるのは思想や内面が変革されることではなく、女性に押し付けてきた仕事や生活や活動を行うこと。なので家事や炊事や地域運動などをやらないといけないのだよ。)

 

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2024/04/15 伊藤公雄「ジェンダーの社会学〔新訂〕」(放送大学教材)-2 男性優位社会のジェンダー観は社会のしくみの隅々まで浸透している。転換が必要。 2008年に続く

伊藤公雄「ジェンダーの社会学〔新訂〕」(放送大学教材)-2 男性優位社会のジェンダー観は社会のしくみの隅々まで浸透している。転換が必要。

2024/04/16 伊藤公雄「ジェンダーの社会学〔新訂〕」(放送大学教材)-1 「社会的に作られた性別」であるジェンダーの刷り込みは個人の生きにくさになり、差別や貧困などの原因になる。 2008年の続き

 

 個人の問題からシーン別のジェンダーや「女性問題」について。社会のしくみにあるジェンダー問題。

9.労働とジェンダー ・・・ 21世紀の日本は女性の労働参加が先進国でも低い。労働力の不足を補っているのが男性の長時間労働。それは家庭と地域で男性の存在感がなくなりつながりを崩壊させている。ほかに、賃金の男女格差、女性管理職の低さもある。「男性は仕事、女性は家庭と育児」というジェンダー観が社会で強固なことが問題。

10.家族の中のジェンダー ・・・ 核家族は近代産業社会で作られた新しい形態。1.内と外の区分、2.強い情緒の結びつき、3.子供中心、4.性別分業、5.集団性の強調、6.社交の衰退、7.非親族排除が特徴。夫(父)の存在感がなく、母と子の結びつきが強くなり(子供が女性依存になる)、母の負担が大きく、華族が密室化して問題が発見しずらくなり、育児介護が家族負担になる。
(ここを読んで落ち込んでしまうのは、自民党やカルト宗教団体がこの家族観を強化する政策をしていること。家族に育児と介護の負担を押し付け、国家が家族を放置しようとしている。)

11.教育とジェンダー ・・・ 教育はジェンダーの形成に影響しているが、多くの学校では男女の二分法と性別分業が肯定されている。隠れたカリキュラム、ジェンダーラッキングなどで「女性らしさ」が押し付けられる。性教育と非暴力コミュニケーションが不足していることは将来の性暴力やDVに影響している。男の低学力化と女性研究者の不足は教育界の問題。
(目からうろこ。指摘されないとわからなかったのは俺に「男らしさ」が強く植え付けられているからだなあ。自分が学生時代に女子学生がいたことは当たり前で対等と思っていたが、実は男よりも彼女らのほうが努力していたし、社会や(俺のような)男性と戦っていたのだった。)

12.スポーツとジェンダー ・・・ 近代スポーツは男性主導で、男らしさに沿った男を作り出す機能をもっていた。競争・努力・勝利・数量化・記録。21世紀になってスポーツのジェンダー平等が実行されている。それでも能力に対する偏見、設備や待遇や褒賞の格差などの問題がある。                                                                                                    

13.セクシュアリティジェンダー ・・・ セクシュアリティは、性的欲望や性的行為、性的指向性などを含む、性に関わる意識・行動・心理・傾向などの総称。LGBTQなど性的マイノリティーへの差別。

14.国際社会とジェンダー ・・・ ジェンダー政策は国際社会でも必要。とくに開発。これまでの生産性・効率優先では、女性にさまざまな負担が集中し貧困と困難が押し付けられる。公正や福祉のプログラムもうまくいかない。個人の生活権の確保、学習権、身体の自己管理権などがある女性の地位向上が必須。エンパワーメント・プログラムが提案されている。自立、自己決定ができ、差別撤廃のしくみがあり、女性の社会参画ができ、平和を維持する。男性優位社会からの転換が必要。

15.ジェンダー政策のゆくえ ・・・ ジェンダー問題を整理すると、1.女性:差別、貧困、困難、社会参画できない、教育を受けられない、就職差別、妊娠・出産・育児の保護不足、DVなど。2.男性:自立できない、結婚できない、ひとりで解決しようとして孤立する、自己肯定感が低く他人に攻撃的、長時間労働、過労死、リタイア後の邪魔者扱いなど。3.セクシャル・マイノリティ:偏見と差別の被害など。
ジェンダー政策への反対意見は、男性優位社会の偏見に基づいているので、セクハラになることを求めているとか、家族の絆が壊れるとかのいいがかりばかりのようだ。そこは適切に反論していこう。たとえば社会の絆が壊れるには、男性の長時間労働を止めさせて家庭にいる時間を長くするのがよい、など。)

 

 個別では知っている話題がつながりました。ページを繰ることに自分に思い当たることが指摘してあって、恥じ入ったり過去の失敗を思い出したり、現在の問題を正面切って言われているように思ったり。男である俺にとってはストレスフルな読書でした。無意識に加害していたのがわかったので、これからは自分を変えないといけない。参考になる指摘がたくさんあった。
 ただ大学の教科書なので、全く知らない若者に状況やアウトラインを説明するまで(男性優位社会で競争に勝ってきた男子学生が聞いたり読んだりしたら、ショックを受けるだろう。反発するだろう。でも、男のジェンダーに基づく偏見を溶かすために必要な過程なのだ)。個々の問題は深くないので、気になるところは別書で補完しましょう。
 日本の男性優位社会を変えることが必要(個人的には組織のトップは女性のほうがいいよ。60歳以上の男性が決定権を持つ仕組みではいくら先進的な考えの持ち主でも対応は遅れる)。男性優位社会を変えるには、男性が声をあげないといけない。変化を望まないものに対する批判を男性がやろう(間違っても被害者にアドバイスしたり慰めたりすることはしない。そんなのは被害者の周囲にいる人がやればいいのであって、加害者にわーわーいうことが大事なのだ)。
 同時に、男性は家事・育児・介護と積極的に担うことが必要。いいことをいっていても生活で女性に依存していてはいけないよな。体と手を動かせ。

 

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トーマス・ペイン「コモン・センス 他三篇」(岩波文庫) 独立に当たって重要なのは、自分自身の法律を作ること。これに参加した記憶が国家統合の象徴になる。

 前回読んだときは、アダム・スミスアメリカ分離論も、アーレントの「革命について」も深くは知らなかった。再読では彼らの考えを参考にする。前回の感想。

odd-hatch.hatenablog.jp


 イギリスは7年戦争(1754-1763)で疲弊していた。ヨーロッパのほとんどの国が参戦した長期間の戦争は勢力図を変えるのであった。このときイギリスは戦費の調達に苦しみ、植民地であるアメリカに負担させようとした。植民地議会は反対するが、決定権はイギリス議会と国王の決裁にある。当時の通信技術では返事が来るのに数か月、決定が下されるまで数年かかる。その間、税を払わねばならず、幾多の法令が追加でアメリカに送られる、政治が遅滞するうえ、イギリス軍はきわめて横暴であった(植民地の住民を人とみなさなかったのだろう)。

ja.wikipedia.org


 これに反対する動きが大陸に出てきて、次第に強くなる。このとき、トーマス・ペインが書いたパンフレットが世論の形成に大きな影響を及ぼした。f:id:odd_hatch:20190708092830p:plain

コモン・センス 1776.01 ・・・ 前回のサマリーに補足する。王政は現場の情報を知らないから不合理。貴族制(イギリス上院)は世襲なのでバカが権力を持つから不合理。これらの政治体制は人間を王と臣民に差別する。それに宗主国は自国のために自国の敵から守るのであり、植民地のためにではない。祖国・母国という言葉に騙されるな(このころすでに植民者のうちのイギリス出身者は大多数ではない)。このような体制を子々孫々まで認めてはならない。未解決にするのは次の世代の借金になり、子孫を利用することだ。なので、分離独立し貿易をしよう。それは双方の利益になり、平和と友好を実現する。
(この議論は、ほぼ同時期にアダム・スミスが「国富論」で主張したことと一致する。双方が富を増すことは、正義と公正を実現するのだ。)
2021/12/14 堂目卓生「アダム・スミス」(中公新書)-2 2008年
 独立に当たって重要なのは、自分自身の法律を作ることである。具体的には、州議会を作り定期的に選挙で議員を入れ替え、自治州と連邦議会を作り、憲法を制定するのである。この活動が妨げられないように、軍隊は防衛を基本とし、宗教には寛容であり、国際的には中立である。
(この部分は「革命について」でアーレントアメリカ革命で重視したところ。革命で重要なのは旧体制の転覆ではなく、憲法と国の仕組みを国民が作り上げること。さまざまな草の根民主主義組織が討議し代表を選出して、州議会などに派遣してさらに討議する。こういうプロセスを通じて、憲法制定と国の仕組み策定に国民が参加した。その記憶が共有されて、国家統合の象徴になっていく。集落や町単位の自治組織や集会、寄り合いは植民開始時からのアメリカの伝統だ。ペインの総意ではないが、ここで重要性を再確認したのだろう。軍隊、宗教、国際についての提言は、たぶん独立宣言に反映され、このあと1世紀ほどのアメリカの政策の基本になった。)
(植民者は故郷の宗教を継続したので、キリスト教のさまざまな分派がアメリカ国内にあった。なので、アメリカでは国家と宗教は一致することがなかった。憲法を制定する際にも、特定の宗教を国家の宗教にすることはなかった。議員は自分の宗派の様式で専制するし、宗教団体のロビー活動を認めている。これはヨーロッパのやり方と異なるところ。)
2022/03/29 深井智朗「プロテスタンティズム」(中公新書)-2 2017年
保坂俊司「国家と宗教」(光文社新書)-1

厳粛な思い 1775.10.18 ・・・ イギリスがインドで行っている蛮行が知られているので、ペインは同じことをアメリカで行わせないようにするために分離独立を主張する。インディアンと黒人の差別撤廃も主張する(こちらは遅々として進まない)。
<参考エントリー> アメリカ黒人の歴史。
2022/03/22 本田創造「アメリカ黒人の歴史 新版」(岩波新書)-1 1990年
2022/03/19 本田創造「アメリカ黒人の歴史 新版」(岩波新書)-2 1990年
上杉忍「アメリカ黒人の歴史」(中公新書
ジェームス・M・バーグマン「黒人差別とアメリ公民権運動」(集英社新書

対話 1776.06 ・・・ 故モントゴメリー将軍が、弱気になり現状維持(イギリスの特許状をえた植民地待遇)を望む議員に喝をいれる。日和見主義をやめろという。王政に対して、自然権と抵抗権で自立することを主張する。

アメリカの危機 1776.12 ・・・ 激戦状態にあるときに、弱気にならずに独立を勝ち取ろうという檄。
(以上3つの小論文は、2022年2月に始まったロシアに侵攻されているウクライナ市民を思いながら読むと感動的。ゼレンスキー大統領がSNSやビデオメッセージで伝えていることは、トーマス・ペインが言っていることとほとんど同じ。)

 

 以下はネットで見つけたトーマス・ペインの小論。
土地をめぐる公正 1797 ・・・ 入手先は下記のリンクで。翻訳や解説ページですでに要約ができているので、自分が付け加えることはないが、とりあえずやってみよう。

genpaku.org

cruel.hatenablog.com


 土地自体は本来万人のものなので、個人所有するものではない。でも耕作地に改良することで生産性が伸びたから、改良部分だけは所有権が認められる。でも代替わりや貧困などで所有者が変わってしまうと、現在の耕作者の所有権が認められないことがあるし、土地を奪われた人は耕作による利益を受け取れない。そこで、このような不公正を糺すために、国民基金を作り、21歳の成人になったら、毎年定額の金を受け取れるようにする。定年より上の年齢になったら年金とする。このベーシックインカムは投資(金融にではない。設備や公共施設など)に使うことが望ましい。また死亡時の財産の10分の1を基金に拠出するものとする。基金国立銀行が運用し、年金などの原資にする。
 ベーシックインカム制度の最も早い時期の提案ではないかしら。大開拓時代で未開拓の土地がきわめて多数あり、経済成長とインフレがとてもゆっくりと進行する時代であったのがペインの構想の根拠になっただろう。自分はベーシックインカムにはとても慎重な考えを持っていて、ペインの時代ならまだしも、21世紀の資本主義の時代にはうまくいかないのではないかと悲観的。とりわけ懸念されるのは、個人に配布されたベーシックインカムを男が女や子供などから暴力的に奪うこと。弱者の経済的自立が損なわれるし、男は食・酒・性に浪費し、宴会や祭りで蕩尽してしまう。家父長制とホモソーシャルな社会では絶対にこうなる。それを回避する仕組みつくりはたぶんうまくいかない。
 それよりもペインが土地を「社会的共通資本」のように見ているのがよいと思った。たいていの経済学やビジネス本では土地もふつうの商品と扱うものだから。とはいえマルクスは「資本論」などで地代を商品の価格とは別に扱っている。20世紀以降はどうなっているだろう。また農業経済学では土地の扱いがどうなっているかは知りません。勉強不足です。
2013/06/06 宇沢弘文「社会的共通資本」(岩波新書)
(ヨーロッパでは土地は王や貴族が私的所有したり、教会がもっていたり、国の公有地があったり、農地は権力から賦与されたという歴史があった。土地の所有はいろいろ難しい。でもアメリカは誰の所有でもないものを開拓者が自分らで分配した。ペインの考えには土地の所有や共有の違いが反映されているだろう。念のためにペインの時代では、土地を先住民から奪い取ったり安く買い取ったという意識はない。)

 独立期の共和主義がさらなる人口増と移民増によって、20世紀には革新主義に変貌する。以後の流れは以下を参照。
2020/10/12 有賀夏紀「アメリカの20世紀 上」(中公新書) 2002年
2020/10/09 有賀夏紀「アメリカの20世紀 下」(中公新書) 2002年

 

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