odd_hatchの読書ノート

エントリーは3000を超えているので、記事一覧よりもカテゴリー「INDEX」をご覧ください。2023/9/21

2020-12-22から1日間の記事一覧

野阿梓「凶天使」(ハヤカワ文庫) 「ハムレット」の大胆な読み直しがセラフィーによるジラフ追跡劇につながり、物語の壁が壊される。

小説の背景にあるのは、西洋の神秘主義。なので、上帝、天使、女神、竜など霊界の存在が説明抜きで現われ、彼らは地上界と行き来できる。名前はキリスト教由来のものもあれば、イスラム由来、ゲルマンやケルトの神話由来のもいたり。無節操ともいえるが、西…