odd_hatchの読書ノート

エントリーは3000を超えているので、記事一覧よりもカテゴリー「INDEX」をご覧ください。2023/9/21

2013-09-20から1日間の記事一覧

笠井潔「梟の巨なる黄昏」(講談社文庫) 世界を破滅させることをもくろむ書物は世界を憎む人の憎悪を増幅し、正当化の根拠を与える。

世界を破滅させることをもくろむ書物。その書物の読者は、世界に対して憎悪をもち、破壊しようとする。そのような書物として作家が構想したものには「黄昏の館」があった。「黄昏の館」ではそれを書くことにより、世界と自分への憎悪と嫌悪が開示されるもの…