odd_hatchの読書ノート

エントリーは2400を超えているので、記事一覧よりもカテゴリー「INDEX」をご覧ください。2020/10/13

ジョン・ディクスン・カー

カーター・ディクスン「貴婦人として死す」(ハヤカワ文庫)

第二次世界大戦突入直前のイギリスの田舎町に、リタ・ウェインライトという美貌の女性がいた。38 歳で女盛り、二十歳年上の夫である老数学教授アレックは、やさしいがおとなしく、リタには物足りない男 だった。そこに現れたのが、アメリカから来た若い俳…

ジョン・ディクスン・カー「剣の八」(ハヤカワ文庫)

幽霊屋敷に宿泊中の主教が奇行を繰り返すという訴えがあった。主教は手摺りを滑り下りたり、メイドの髪を引っ掴んだり…さらに彼はとてつもない犯罪がこれから起こると言っているらしい。警察はその言葉を信じていなかったが、主教の言葉を裏付けるように隣家…

ジョン・ディクスン・カー「死の館の謎」(創元推理文庫)

歴史小説家ジェフ・コールドウェルは、ひさしぶりに故郷ニュー・オーリンズの地を踏んだ。 彼を出迎えた旧友の住む邸は、二つの点で名を知られていた。 一つは、秘密の隠し部屋にスペインの財宝が眠っているという伝説によって。 もう一つは、謎の怪死事件が…

ジョン・ディクスン・カー「曲った蝶番」(創元推理文庫)

ケント州の由緒ある家柄のファーンリ家に、突然、一人の男が現われて相続争いが始まった。真偽の鑑別がつかないままに現在の当主が殺され、指紋帳も紛失してしまった。さしもの名探偵フェル博士も悲鳴をあげるほどの不可能犯罪の秘密は? 全編をおおう謎に加…

ジョン・ディクスン・カー「帽子収集狂事件」(創元推理文庫)

夜霧たちこめるロンドン塔逆賊門の階段で、シルクハットをかぶった男の死体が発見され、いっぽうロンドン市内には帽子収集狂が跳梁して、帽子盗難の被害が続出する。終始、帽子の謎につきまとわれたこの事件は、不可能興味において極端をねらう作家カーが、…

ジョン・ディクスン・カー「魔女の隠れ家」(創元推理文庫)

チャターハム牢獄の長官をつとめるスタバース家の者は、代々、首の骨を折って死ぬという伝説があった。これを裏づけるかのように、今しも相続をおえた嗣子マルティンが謎の死をとげた。〈魔女の隠れ家〉と呼ばれる絞首台に無気味に漂う苦悩と疑惑と死の影。…

ジョン・ディクスン・カー「絞首台の謎」(創元推理文庫)

夜霧のロンドンを、喉を切られた黒人運転手の死体がハンドルを握る自動車が滑る! 十七世紀イギリスの首切役人〈ジャック・ケッチ〉と幻の町〈ルイネーション街〉が現代のロンドンによみがえった。魔術と怪談と残虐恐怖を、ガラス絵のような色彩で描いたカー…

ジョン・ディクスン・カー「連続殺人事件」(創元推理文庫)

妖気ただようスコットランドの古城に起きた謎の死。妖怪伝説か、保険金目当ての自殺か、殺人か? 密室の死に興味をそそられて乗り込んだフェル博士の目前で、またもや起こる密室の死。伝説と駄洒落、ウィスキーとチェックの国スコットランド。怪奇と笑いのど…

ジョン・ディクスン・カー「テニスコートの謎」(創元推理文庫)

ブレンダは愕然とした。雨上がりのテニスコートには被害者と発見者である自分自身の足跡しか残ってはいなかったのだ。犯人にされることを恐れた彼女は、友人と共にこの事実を隠し通して切り抜けようとするのだが……。主人公達と犯人と警察の三つ巴の混乱の中…

ジョン・ディクスン・カー「夜歩く」(ハヤカワ文庫)

刑事たちが見張るクラブの中で、新婚初夜の公爵が無惨な首なし死体となって発見された。しかも、現場からは犯人の姿が忽然と消えていた! 夜歩く人狼がパリの街中に出現したかの如きこの怪事件に挑戦するは、パリ警視庁を一手に握る名探偵アンリ・バンコラン…

ジョン・ディクスン・カー「髑髏城」(創元推理文庫)

くだらないことを備忘のために。カーのミステリでは、タイトルに数字の付いたものがある。どれくらい並べられるかな。 1・・・「一角獣の怪」(一角獣が「ユニコーン」なので) 2・・・「死が二人をわかつまで」(短編に「二つの死」というのがあるらしい…

カーター・ディクスン「赤後家の殺人」(創元推理文庫)

その部屋で眠れば必ず毒死するという、血を吸う後家ギロチンの間で、またもや新しい犠牲者が出た。フランス革命当時の首斬人一家の財宝をねらうくわだてに、ヘンリ・メリヴェル卿独特の推理が縦横にはたらく。カーター・ディクスンの本領が十二分に発揮され…

ジョン・ディクスン・カー「バトラー弁護に立つ」(ハヤカワポケットミステリ)

白い幽霊のような霧が、リンカンズ・イン・フィールズの辺りに立ち込めていた。十一月も下旬の午後四時半、空も町も、もう暗かった。 四階にあるプランティス弁護士事務所はひどく暗くてがらんとしていた。奥の事務所だけに明りがついていて、副所長のヒュー…

ジョン・ディクスン・カー「ロンドン橋が落ちる」(ハヤカワポケットミステリ)

このミステリは、中学生か高校生のときに図書館で借りて読んだ。なんだかよくわからなかった。よくわからなさは、クリスティ「復讐の女神」、P・D・ジェイムズ「女には向かない職業 」でもおなじだった。まあ、ミステリを読み始めたばかりの少年には、そんな…

ジョン・ディクスン・カー「震えない男」(ハヤカワポケットミステリ)

幽霊のでるという屋敷が競売にだされた。資産家クラークはさっそく購入し、友人知人7名を招待して幽霊パーティー(交霊会みたいなことか)を開くことにする。5月の休日に屋敷に集ったところ、資産家が銃で撃たれ死亡した。そこには、彼の妻しかいない。彼女…

ジョン・ディクスン・カー「カー短編集 3 パリから来た紳士」(創元推理文庫)

1945年戦後の短編を集めたもの。「パリから来た紳士」は本格的な歴史ミステリの「ニューゲイトの花嫁」と同じ年。このあたりから歴史上の人物を主人公にするという趣向が出てきたのかしら。シオドー・マシスン「名探偵群像」は初出が不明(初訳は1961年)。…

ジョン・ディクスン・カー「カー短編集 1 不可能犯罪捜査課」(創元推理文庫)

1940年刊行のたぶんカーの第一短編集。探偵役はフェル博士でもメリヴェル卿でもなく、マーチ大佐。カーにしろクイーンにしろデビューからしばらくは長編を書いて、短編を書くようになったのは1930年代の後ろのほう。出版業界になにかあったのかしら。新透明…

ジョン・ディクスン・カー「カー短編集 2  妖魔の森の家」(創元推理文庫)

奥付の発行年は1976年になっていて、なるほどそういう年齢と時代に読んだのだと、感慨深い。それから数十年。内容を思い出すことはなかったのだが、読み返すと、細部はそれぞれ記憶の底にあって、確かに読んだという記憶が残っていた。あのときは2週間くらい…

ジョン・ディクスン・カー「死者のノック」(ハヤカワ文庫)

英文学教授ルースベンは呆然と立ち尽くした。女が胸に短剣を突き立てて死んでいたのだ。彼がこの女ローズを訪れたのには理由があった。彼女との仲が原因で妻に逃げられたルースベンに、ローズの家に行くようにという謎の電話があったのだ。他殺の疑いが濃か…

カーター・ディクスン「赤い鎧戸の影で」(ハヤカワ文庫)

お忍びで海外休暇中のH・Mがタンジールに到着すると、のぼりやら歓声やらで派手な出向かいを受ける。そのまま現地の警察に行くと、神出鬼没の怪盗を捕まえてくれとの要請。ブリティッシュ・ビューティのおきゃんぴー(死語!)な娘が私設秘書になってくれ…

カーター・ディクスン「パンチとジュディ」(ハヤカワ文庫)

パンチとジュディ (ハヤカワ・ミステリ文庫 クラシック・セレクション)作者: カーター・ディクスン,白須清美出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2004/03/24メディア: 文庫 クリック: 11回この商品を含むブログ (8件) を見る2005/01/02記 イギリスとドイツの仲…

ジョン・ディクスン・カー「猫と鼠の殺人」(創元推理文庫)

猫が鼠をなぶるように、冷酷に人を裁くことで知られた高等法院の判事の別荘で判事の娘の婚約者が殺された。現場にいたのは判事ただ一人。法の鬼ともいうべき判事自身にふりかかった殺人容疑。判事は黒なのか白なのか? そこへ登場したのが犯罪捜査の天才とい…

ジョン・ディクスン・カー「蝋人形館の殺人」(ハヤカワポケットミステリ)

蝋人形館の殺人 (Hayakawa pocket mystery books (166))作者: ディクスン・カー,妹尾アキ夫出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1954/11/30メディア: 新書 クリック: 5回この商品を含むブログ (3件) を見る 元大臣の娘オデット・デュシェーヌが死体となってセ…