1970年代前半に、真崎守は脚本家・宮田雪と組んで、小説のマンガ化を描いていた。
作品には以下のものがある。
・炎の軌跡(原作 横溝正史「鬼火」)
・巡礼万華鏡(原作 江戸川乱歩「鏡地獄」)
・初夏のカルテ(原作 山田風太郎「虚像淫楽」)
下の写真は「炎の軌跡」の一ページ。
あと「地下の窖式(こくしき)」がエドガー・A・ポーの「アッシャー家の崩壊」のパロディ。アッシャー家を訪れる「わたし」が吸血鬼だという設定。
太い描線、黒べたを多用した極端なコントラスト、バタ臭い顔など、今日のマンガの書き方と違う。こういう情念のこもった絵柄が当時は好まれたのだった。
所収は、真崎守選集13 環妖の系譜」(ブロンズ社)。ちょっと入手しずらそう。
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