odd_hatchの読書ノート

エントリーは3000を超えているので、記事一覧よりもカテゴリー「INDEX」をご覧ください。2023/9/21

2012-01-28から1日間の記事一覧

E.T.A.ホフマン「黄金の壺」(岩波文庫) 産業革命と資本主義化、官僚制の強化が社会の夢見る力を駆逐していく様も読み取れる傑作ファンタジー。

1814年の作。 どじな大学生アンゼルムスは復活祭の日にもうっかり市場の果物売りにぶつかって、売り物を台無しにしてしまう。醜い婆さんが罵倒とともに、クリスタルの壷に閉じ込めると呪いをつぶやく。さて、パイルマン教授の計らいで記録管理官リントホルス…