odd_hatchの読書ノート

エントリーは3400を超えているので、記事一覧よりもカテゴリー「INDEX」をご覧ください。2025/9/26

ギリシャ悲劇とギリシャ哲学 INDEX

2025/10/07 アイスキュロス「ペルシア人」(KINDLE) ギリシャ悲劇を政治学の教科書として読む。サラミス海戦大勝をペルシャの側から描くことで、愛郷心と愛国心をを喚起し民主制の大事さを教える。 BC472年
2025/10/06 アイスキュロス「テーバイ攻めの七将」(KINDLE) オイディプス神話の一部となる悲劇。攻城戦の描写は当時のスペクタクル演劇の趣き。 BC467年
2025/10/03 アイスキュロス「嘆願の女たち(ヒケティデス)」(KINDLE) 亡命者・難民の庇護権は古代ギリシャですでに確立していた。ソロンの民主改革の成果。 BC463年
2025/10/02 アイスキュロス「縛られたプロメテウス」(KINDLE) 人間に勇気と火を送った英雄は神々による懲罰にも和解の説得にも屈しないで、自己犠牲を実行する。 BC460年
2025/10/01 アイスキュロス「アガメムノン」(KINDLE) 三部作の第一作。殺人・近親相姦・裏切りで穢された一族への呪いは代々継承される。 BC458年
2025/09/30 アイスキュロス「灌奠(かんてん)を運ぶ女たち(コエーポロイ)」(供養する女たちとも)(KINDLE) 三部作の第二作。父殺しに復讐するために実母を殺した姉弟はみずからの血の穢れに愕然とする。 BC458年
2025/09/29 アイスキュロス「仁慈なる女神たち(エウメニデス)」(慈しみの女神たちとも)(KINDLE) 一族に降りかかった神々の呪いを解くのは市民が陪審する法廷になる。人間は徳と知恵をもって公正と正義を実現しなければならない。 BC458年
2025/09/26 ソポクレス「アイアース」(KINDLE) 古代ギリシャ時代、神の掟は人倫の基礎。 不明年
2025/09/25 ソポクレス「アンティゴネー」(岩波文庫) 神の掟と市民のルールに分裂し権力者としてふるまうクレオンはシェイクスピアの「暴君」の先駆者。 BC442年
2025/09/24 ソポクレス「トラーキスの女たち」(KINDLE) ヘラクレスの浮気は妻の不興を買い、当人が死亡する事故を引き起こした。家庭を大事にしようという教訓劇。  不明年
2013/12/13 ソポクレス「オイディプス王」(岩波文庫)
2025/09/23 ソポクレス「オイディプス王」(岩波文庫)-2 短気で短慮なオイディプスは「汝自身を知れ」から遠いところにいて、機会主義者のクレオンは神聖政治に居場所がない近代人。 BC427年
2025/09/22 吉田敦彦「オイディプスの謎」(講談社学術文庫)-1 スピンクスの謎とその問いはオイディプス自身を指している。 1995年
2025/09/19 吉田敦彦「オイディプスの謎」(講談社学術文庫)-2 BC430年前後のアテネの政治情勢と重ねて読もう。「コロノス」は90歳のソポクレスがアテネ市民にあてた遺言。 1995年
2025/09/18 ソポクレス「エレクトラ」(KINDLE) 生贄と復讐を容認する社会は21世紀の現代からは不可解。 BC420年
2025/09/17 ソポクレス「ピロクテテス」(KINDLE) 古代では国家目的と人倫の対立を解消できるのは善悪の根拠である神の宣託しかない。 BC409年
2025/09/16 ソポクレス「コロノスのオイディプス」(岩波文庫) 罪人のオイディプスは共同体の間を生きなければならない。共同体はそうした難民や亡命者を庇護しなければならない。 BC401年

2025/09/15 田中美知太郎「ソフィスト 」(講談社学術文庫) 同時代ではソクラテスもソフィストと見なされていた。ソフィスト呼ばわりされた人たちは古代ギリシャの自然科学の立役者。 1941年
2025/09/12 クセノポン「ソクラテスの弁明・饗宴」(KINDLE版) ソクラテスの40~50歳年下が死刑判決を受けたソクラテスをエクストリーム擁護する。 BC370年
2025/09/11 納富信留「哲学の誕生 ──ソクラテスとは何者か 」(ちくま学芸文庫) 死後に彼の強烈な個性を記録する「ソクラテス文学」がアテナイで生まれ、哲学を記述する形式に発展した。 2017年
2025/09/10 橋場弦「古代ギリシアの民主政」(岩波新書) ギリシャの民主政は生きることとほぼ同じなので、しぶとい。マケドニアやローマの支配下にはいってからが民主政の真骨頂。 2022年
2025/09/09 澤田典子「アテネ 最期の輝き 」(講談社学術文庫) パックス・マケドニアで対外戦争ができなくなり内政に関心を向けられたからできた古代ギリシャの民主政最後の日々。 2008年
2025/09/08 長谷川岳男「スパルタ 古代ギリシアの神話と実像」(文春新書) 自己を律する厳しい社会は伝聞と伝説が先行するイメージができているので実像はわかりにくい。 2024年
2025/09/05 弓削達「地中海世界 ギリシア・ローマの歴史 」(講談社学術文庫)-1 ギリシャの民主制は奴隷制と外国人排斥と植民地収奪で衰退する。 1973年
2025/09/04 弓削達「地中海世界 ギリシア・ローマの歴史 」(講談社学術文庫)-2 ポリス民主制で始まったローマの政治は領土と人口の急拡大で専制に移行する。民主制を支えた共同体の衰退が帝国を衰退させる。 1973年
2025/09/03 岩崎允胤「ヘレニズムの思想家」(講談社学術文庫) 他者・公共空間・権力を考えない哲学は必然的に堕落する。 1982年

2021/12/27 プラトーン「ソークラテースの弁明・クリトーン・パイドーン 」(新潮文庫)-1 
2021/12/24 プラトーン「ソークラテースの弁明・クリトーン・パイドーン 」(新潮文庫)-2 
2021/12/23 田中美知太郎「ソクラテス」(岩波新書) 1957年

2016/03/28 村田数之亮/衣笠茂「世界の歴史04 ギリシャ」(河出文庫)